出席番号は特別な数字だ、と思う。 だって世界で私だけに充てられた番号だ。そのときの、その場所の、わたしだけの数字。 帰属する場所はあるのに、なんでこうも居場所を求めてしまうのか。 褒められたり認められたりしたい。あなたがいちばんに思い出す人に…

気がついたら、息が白くなっていた。 金木犀の香りもしなくなった。 木の下に落ちるのは、小さな花だけ。 趣味もないし特技もないしこだわりもない。やりたいことも明確じゃない。 誰かと競い合うことは苦手だけど、負けたくない。 人に悪口を言われるのが嫌…

私事ながら、今日で一つ歳を重ねた。自分でも信じられない。もうこんなに歳をとったかぁ。 よく童顔と言われるので、実年齢より若く見られるのだが、逆に言えば私の思い描いていた大人の像と今の自分のギャップが激しすぎて笑えない。今年の10月13日は冬の匂…